2024年10月2日に EC委員会は EUDRの実施を1年遅らすとの提案をEC議会、EC理事会に
諮るとの情報がでました。どうも、天然ゴムだけでなく、木材、コーヒー、パーム、のサプライヤーがEUDRの対応が遅れており、とても2024年12月30日以降の輸入の対応を間に合わない。規制どおりに実施するとEUの産業が止まってしまう。よって1年間実施を延期するということの様です。
天然ゴムを使う世界の大手タイヤ会社が真面目にEUDR規制を研究し、価格が高くても、EUDR合格品を調達できる体制を整えました。工業用ゴム会社は、まだEUDR合格品を必死にさがしているのが現状です。ところが天然ゴム以外のEUDR対象品、コーヒー、カカオ、木材、パーム油、牛、大豆の世界では この対応、つまり採取した場所を特定し、トレースアビリティ―を確立し、デジタルマッピングし、労働者の人権、環境が守られていることを証明し、それらをGEOJSONファイルにまとめる。ことがまだまだ準備できていません。このままですと、25年1月からこれらの品目はEUに輸入できなくなります。天然ゴム関係の対応は、大企業が多かったせいか、これらのなかで準備が周到で優秀でした。これは誇っていいと思います。
正直言って、一生懸命にEUDRの対応を用意していた私たちは、ちょっとがっかりです。やれやれです。
だったら早く言ってといいたくなります。
EUDRのせいで天然ゴムの価格が全体的に高くなっていました。シンガポール相場のTSR20グレードが不自然に上がっていました。天候不順では説明できないほど上がっていました。このEUDRプレミアム価格分は下がると思います。すでにこの情報が広まった10月2日以降、天然ゴム相場価格が10%下がりました。
これからはゆっくり準備をすすめましょう。