ドイツのハノーバーで開催されたTire Technology Expoに参加してきました。
当社が日本代理店をしているTROESTER(押出機)、Rodolfo Comerio(カレンダー)、Italmatic(タイヤ試験機)、L&T(タイヤ加硫プレス機)がそれぞれブースを持っていて、日本のタイヤメーカーのお客様をご案内するため、初の参加です。
ただし、参加してきた、というより「なんとか参加できた」という方が正しいかも…。
<成田空港にて>
2/28出発の日。まさにその日にアメリカ・イスラエルがイランを攻撃したとの報道がありました。報道を知って当社仕入れ先からのヨーロッパ発の海上輸送や中東の取引先、今後の海上輸送の行方等を優先して考えていたので、その日渡航する自分の便が中東経由であることをすっかり忘れてました。
今回のドイツ出張は、ドバイ経由のエミレーツ便(22:20発)を予約していました。エミレーツのチケットカウンターで並んでいると、先頭の方が騒然としはじめ、何やらただ事ではない雰囲気が…。やがて客室乗務員数人がチケットカウンターから出てきて「この便はキャンセルになります、次回便はいつ飛ぶかわかりません」の案内がありました。
そう、真っ先に私がイランへの攻撃の影響を受けた当事者になってしまったのです!詳細を聞こうとしても、「とにかく中東経由便は全てキャンセルになる。それ以上の説明はできないしわからない」との返答。
さて大変!だけど茫然自失している暇はありません。こうなると次の便の予約はスピード勝負です。その場でベンチに座り別便を探したところ、トルコ航空で空席を発見、すぐに予約し支払いしたが、中々発券されませんでした。その後、満席で発券できないとの連絡を受けました(3/1 1:30頃)。
その後更に2回、満席で発券できず、このままジプシーになってドイツにはたどりつけないのかと思っていたその時、モンゴル航空のウランバートル経由フランクフルト行きで空きがあることがわかり、すぐに予約。無事航空便を確定することが出来ました。その時は既に朝4時を回っていました。
予約していたホテルや鉄道のキャンセル、返金処理、モンゴルでの宿泊場所や現地情報、新たな鉄道予約等の処理に時間がかかり徹夜作業となり、結局寝ずのまま昼便で出国しました。
<初めてのモンゴル>

成田を離陸して約5時間半後、ウランバートルへ到着。モンゴルはロシアの友好国という事で、モンゴル航空はロシアの上空を飛ぶことができます。何か得した気分になりました。
とは言っても、モンゴルに行く事を全く想定していなかった為、その気候や生活情報、通貨、物価について全くした調べしておりません。とにかく宿をどこにするか、とても迷いましたが、偶然日本に15年間滞在したモンゴル人が経営しているゲストハウスを発見し予約しました。
新ウランバートル国際空港の外を出た瞬間、今まで経験したことがない寒さを感じ、気温を確認してみるとマイナス14度でした。寒い日はこの時期はマイナス25度になり、4月はマイナス45度になるそうです。世界の首都で一番寒い首都であるウランバートル。ユニクロのウルトラ ライトダウンしか装備を持っていない私には、中々タフな環境でした。
ゲストハウスに着くと、オーナーがモンゴル料理店に連れて行ってくれ、モンゴル料理のホーショール(羊肉の揚げ餃子)をご馳走してくれ、その他色々なおもてなしを施してくれて、とてもありありがたかったです。お陰でゲストハウスのベッドでゆっくり寝ることができました。

<ドイツに到着>
翌日、新ウランバートル国際空港を飛び立ち、やっとフランクフルトに到着しました。家を出てからここまで55時間かかった計算です。
さて、ここから鉄道でハノーバーへ。いよいよ展示会、本番です!
「Tire Technology Expoに、いざ参戦」

Tire Technology Expoは、1年に1回ドイツのハノーバーで開催される、タイヤ関係の世界最大級の展示会です。
- 来場者(Visitors):約 5,000〜6,000人
- 出展企業(Exhibitors):約 240社以上
- 参加国:50か国以上
主な参加者
- タイヤメーカーの購買や技術者
- 材料メーカーの営業や技術者
- 大学・研究機関
- 商社や代理店の営業
最新のタイヤ技術を紹介しているタイヤ業界で最大級の展示会です。各メーカーブースでは、新製品や新技術を紹介し、既存、新規の客先と商談の機会を提供しています。また、今年で26回目を迎えるこのイベントでは、大学教授や技術者による発表や業界向けのミニセミナーも開催され、世界中から参加者が集う大イベントとなっています。
今回このイベントに参加する主目的は、当社が代理店をしているTROESTER、Rodolfo Comerio、Italmatic、L&Tのブースに日系タイヤ会社の参加者をご案内し、メーカーとの交流や機械の紹介するとともに、TROESTERの場合では、会場から車で10分の距離にある工場の見学もしていただく事。そして、もうひとつの目的は、他の展示ブースを巡って、日本のお客様にご紹介できるようなゴム材料や設備を探してくる事です。
今回は初めてのタイヤ技術専門の展示会に参加しましたが、ノンタイヤの設備と比べ、設備の大きさやその金額に驚かされました。
どのブースで話を聞いても、今年は参加者が少ない、会場の規模感も各ブースも小さくなっている、との印象を持っている参加者が多かったです。ヨーロッパの景気がよくないのでしょうね。
インドからの展示会参加者が例年10~20%くらいいるようですが、今回は中東経由でドイツ入りする航路で航空券を予約していたインドの参加予定者が多く、私と同じようにイラン情勢で飛行機がキャンセルされ、多くのインドの参加予定者が来場できなかったようです。実際に、展示会場でインドの方をほとんど見ることはありませんでした。

お陰様で、当社が代理店をしている4社のブースに、多くのお客様をお連れすることができ、大変充実した商談をすることができました。各メーカーも日本のお客様に、より積極的に自分たちの機械を売り込んでいきたいとの考えがあり、4月以降当社が代理店をしている上記写真の4社の営業がそれぞれ来日し、今回の展示会で打ち合わせた内容のフォローアップと更なる売り込みの為、日本のお客様を訪問する計画を立てています。

展示会場でブースを持っている日本メーカー各社にもご挨拶。多くの方がルフトハンザ航空や日系航空会社で来場しており、イラン情勢によるトラブルには直面しなかったそうです。しかし、今回は例年に比べ参加者が少ないとお話しされていました。
<打ち上げ>
3日間の開催の最終日、TROESTER各拠点のメンバーと打ち上げ会を実施。ドイツといえばビール!みんなで3日間の労を癒す乾杯をして、親睦を深めました。ドイツ料理でとても美味しいのがシュバイネハクセ(豚の足をローストしたもの)。大好きな一品です。最高に美味しいドイツビールとシュパイネハクセで、往路で疲れた心が癒されました!

一方、とにかく物価が高いヨーロッパ。ユーロ安も重なり、とても外食をする気分にはなりませんでした。

ビックマックセットが€9.9(¥1,830-)。何をするにもとても値段が高く、全ての買い物にとても気を遣う出張となりました。
往路でめったにない大トラブルに見舞われましたが、無事にドイツに到着し、展示会に参加できた事は大変貴重な経験になりました。当初予定していた便がイラン情勢でキャンセルされたときは、上海に飛んでモスクワに飛び、モスクワからEUに入国する手段や、アメリカ経由でEUに入る方法等、あらゆる手段を考えましたが、最終的に中々訪問する機会がないモンゴルに行く事が出来たのは、貴重な経験となりました。のど元過ぎれば楽しい思い出となっています。
トラブルに見舞われた時は一旦冷静になり、自分が何をしなければいけないか、そしてすぐに行動する。常々社内で言われ、そして学んだことを、今回のトラブルで実践し解決することができて、本当に良かったと思いました。
次のトラブルに備えて勉強は欠かせませんね!
木崎論太

