マーケット加藤’s EYE調達、購買資材

ゴム農園からパーム農園へ

先週はタイとマレーシアの出張がありました。タイは加藤産商のアセアン会議です。タイ、インドネシア、マレーシア、ベトナムの商社駐在員、マレーシアのゴム練り会社社長、本社の幹部、タイの主なローカル責任者、海外トレーニーら16名が、タイに集まり、1日アジアの営業活動、支店運営をどのようにしたらいいか会議をしました。

夜は、バンコックのリバークルーズに参加、懇親会ですがなかなかよかったです。

さて翌日からマレーシアに移動して、取引先廻りです。タイからマレーシアに移動する飛行機の中で隣に座ったマレーシア人(SIME DARBY PLANTATIONの人)からパームオイル、パーム農園の話をききました。マレーシアには昔はたくさんの天然ゴム農園があり、マレーシアは1990年ごろまでは世界一の天然ゴム生産国であったが、タイ、インドネシアでの天然ゴム生産が増え、一方マレーシアは天然ゴム農園をパーム(ヤシ)農園に転換していった。理由は、農民の収入が天然ゴムより、パームの方が多い。かつ天然ゴム農園の労働は厳しいが(毎日朝4時からゴムの木一本づつラテックの採取をする。)、パームは木の1本は10日ごとにヤシの実をとればよく昼間に労働するので天然ゴム農園での作業より楽であるそうだ。そのマレーシアもマレー人の労働者が不足して、いまや外国労働人が作業しているとのこと。

 高速道路沿いのパーム農園。

本来は10日ごとにパームヤシの実を採取すべきであるが、人手が足りず、今は14日ごとに採取しているそうだ。最近ではそのパーム農園作業は、数日先の天気を予想して、雨が降るのであれば、早めに収穫できる。高い位置にあるヤシの実を長い竿でカットして地面に落とし、それを袋にいれて、背負って農園内の基地に運ぶであるが、今はGPSをつかった無人の自動運転のトラクターで運ぶ話があるそうだ。ITを使って人手不足、重労働を低減させるという時代になってきています。天然ゴムのラテックス採取もいつかはITをつかった自動作業になるといいですね。

その天然ゴム、パーム農園も大都市に近い場所は住宅地に変貌してきています。SIME DARBY社が元パーム農園に団地風の家をたくさん作り売り出し中です。ハイウェイ沿いの場所です。写真のとおり。 

加藤は1988年ごろにクアラルンプールに出張してゴム農園にジープでいきましたが、その場所は今にクアラルンプール国際空港になっています。その時に、このゴム農園のこの場所はまもなく滑走路になるをききました。

以下の写真がクアラルンプール国際空港の航空写真ですが、いまでも周りにパーム農園(昔は天然ゴム農園)になっています。

天然ゴム農園がパーム農園になり、さらに自動運転のトラクターが走り回る。時代が進んでいるのですね。