合成ゴムは2020年8月から(一部の合成ゴムメーカー品は7月から)かなり下がります。これは4-6月のナフサ価格、ブタジエン価格が反映されたからです。
新型コロナウイルスのため世界中のタイヤ、自動車ゴム部品、工業用ゴム部品の需要が急減し、また原油価格がさがったため、合成ゴムの原料であるナフサ価格、ブタジエン価格が急落しました。
さてこの安い価格はいつまで続くでしょうか?それは7-9月のナフサ、ブタジエン価格がどうなるかによります。加藤事務所の予想では 4から8月のこれらの価格動向は以下のとおり。すでにナフサもブタジエンも底値から上がり始めています。ブタジエンはいままでが安すぎた。ヨーロッパから安いブタジエンがアジアに流れ込んでいましたが、それも終わりました。原油価格も以前の$60/バーレルとはいいませんが、$20/バーレルが$40/バーレルまで戻ってきています。
計算してみると、8月後半-9月末の原料価格はまだわかりませんが、ざっと予想すると11月から(一部では10月から)EPDMで¥13/kg、NBRで¥10/kg以上、 SBRで¥13/kgぐらい価格があがると思います。
カーボンブラックは2020年8月からだいたい¥20/kg下がりますが、これも11月からは上がるかも?
天然ゴムも7月下旬から先物価格も上がり始めています。RSS3は底値からみると¥20/kgぐらいあがったでしょうか?
こうしてみると合成ゴムは新型コロナウイルスの影響で8-10月は下がりましたが、そのあとは半分以上は値戻しそうです。天然ゴムは5-7月が底値で8月から上がります。