昨年から言われていた中国政府による 輸入EPDMに対するアンチダンピング税が10月23日にほぼ決定しました。10月28日以降の輸入に適用されます。
中国商務省のホームページにその予備的決定が公開されました。
要約すると、以下のとおりになります。
米国、韓国、欧州連合を起源とするEPDMゴムの輸入に関する反ダンピング調査の予備的決定に関する2020年商務省発表第48号
【発行部】中華人民共和国商務省
【リリース文書番号】2020年発表第48号
【発売日】2020-10-23
1.予備判決
調査当局は、米国、韓国、欧州連合製の輸入EPDMゴムの安売りがあり、中国国内のEPDMゴム産業が重大な被害を受けており、安売りと重大な被害との因果関係があると事前に判断した。
この製品は、「中華人民共和国の輸出入関税」に記載されています税番で40027010および40027090。
各メーカーに課せられるアンチダンピング税率は次のとおりです。
アメリカ
1.DowChemical 222.0%
2. Exxon Mobil Corporation 214.9%
- ARLANXEO America Co.Ltd 219.8%
- American Lion Elastomer Co.、Ltd。219.8%
韓国
- Kumho Polychem Co.、Ltd。12.5%
- LOTTE WISE Elastomer Co.、Ltd。21.1%
- その他の韓国企業24.5%
EU
1.ARLANXEO Netherlands Limited 18.1%
2.ExxonMobil Chemical France 14.7%
3.Versalis 16.5%
予想された通り、Dow Exxonが相当安く中国で販売していた。というか中国政府がUSA政府を相手に報復しているということか?
日本のEPDMはそもそも中国向けが高い(日本並み)なのでアンチダンピング税がかからなかった。韓国もKumho品も結果12.5%だけになった。
すでにArlanxeoUSA品はなくなっている、Exxonのフランス品もなくなる。サウジアラビアのEPDMがアンチダンピング税がかからないのも不思議な気がする。
中国国内のEPDMメーカーの稼働率はかつては50%以下であったがこれで稼働率が上がるであろう。それは外資、合弁系(三井化学、SK,Arlanxeo)についてもいえるであろう。