12月24日に日本ゴム工業会にて資材関係の講演をしました。ゴム原材料のマーケット動向と世界経済減速のリスクの影響というテーマでした。原油価格の下げとブタジエン価格の下げにより、2026年2月には合成ゴムの価格がちょっと下がる、5月からは相当下がるのでは、ただし合成ゴムのベース価格の値上げはありそう。また人件費UPによりゴム原材料の値上げが26年には再度始まるという話をしました。
中国の過剰生産品がアジアにあふれ、その結果、日本と韓国の石油化学製品のアジア輸出が減り、日本の石油化学エチレンセンターの稼働率がさがってきました。

その結果、エチレンセンターではエチレン、プロピレンの採算是正のため値上げをするでしょう。よってEPDMの原料が今までのフォミュラー以上に値上がりします。また国内ブタジエン生産量も減り、その分輸入ブタジエンを買うことになりますが、実際輸入ブタジエンは輸送コストが高く(大型船から小型船への積み替え必要でコスト高)で、結果合成ゴム会社の調達ブタジエンコストがあがります。26年には合成ゴムのベース値上げがありそうです。

天然ゴムEUDR規制は12月2日のEU議会での結果、1年延期になりました。さらに、26年6月までに簡素化の案がでます。加藤はこの簡素化案がEUDR規制をどこまで骨抜き案にするか注目しています。天然ゴム、タイヤ業界としては、ぶざけるな、準備したので、さっさと規制を始めてくれと願っています。



また下請法の実施でゴム業界、特に購買部として気を付けなければいけない点についても解説しました。

下請け法対象品については、タイヤ4社とも支払いを60日以内に短縮されました。さらに上場会社は、下請け対象品、対象外品に問わず、すべて支払いを60日以内にした会社多いです。中小ゴム会社でも支払い短縮が相当広がっています。
先週はトヨタ本社に呼ばれて、本社ビル会議室で打ち合わせしてきました。

よくニュースで出る、この本社ビルです。 トヨタの会社サイトより
本社ビルはきれいなビル。受付を立派。なんとなくENEOS本社の受付に似ている。さすが日本を代表する会社です。
天然ゴム農園開発が生態系にどこまで影響を与えるかというテーマで、天然ゴム生産の専門家?として打ち合わせをしてきました。当社の考え方をお話ししました。トヨタに招待されるとなると緊張します。
2025年も忙しかった。加藤事務所は本社以外にベトナム合弁会社(天然ゴム生産販売)、インド合弁会社(樹脂カラーマスターバッチ生産)もありますが、加藤産商は生産拠点もいれて、国内11か所、海外14か所(関連会社を入れると海外17か所)の拠点があります。これだけあると、毎日いろいろな決定をしていくことになります。忙しい。2025年は海外出張17回でした。来年は国際ゴム会議と国際ゴム技術展示会が日本であります。広報宣伝委員長としても頑張って国内海外にPRをしていきます。
12月22日にはベトナムの天然ゴム総会に参加、800名の着席パーティです。その足でインドでの加藤産商インド拠点KATOSANSHO INDIAの開所式に参加してきました。


越南VIETNAM RUBBER ASSOCIATION, VRGの年次総会パーティ 当社はVRGとの合弁会社があります。


加藤産商インド、 ヒンズー教に従い事務所開所式、繁栄を願うお祈りの儀式です。
2026年も加藤事務所、加藤産商、鶴見化学工業、埼光ゴム、海外子会社ともよろしくお願いいたします。

