コンサルティング原材料(ゴム薬品)

フランス・MLPC社訪問記

みなさんこんにちは!今回、レポートさせて頂きます加藤事務所営業部の井上です。

先日、日系のお客様の工場監査のため、弊社が輸入販売をやっておりますフランスのゴム促進剤メーカーのMLPC社を訪問してまいりました。

今回、MLPC社の概要と近郊の都市であるボルドーの街並みをレポートさせていただきます。

MLPC社とは

MLPC-INTERNATIONAL社は、フランス最大手の化学品メーカーであるARKEMA社の100%子会社で、創業は1926年。1966年からゴム加硫促進剤の製造を行っています。

場所はフランス南部の、ワインで有名なボルドー市から車で1時間の所に本社のRion de Landes工場と、そこから車で15分ほど離れた所にLesgor工場の計2工場あり、このふたつの工場でゴムの加硫促進剤とマスターバッチを製造しております。

Rion de Landes工場は村の中にあり、Lesgor工場は森林に囲まれた中にあります。

環境に対する配慮がいき届いているという点は、さすがヨーロッパのメーカーならではと言えます。それぞれの工場には排水処理施設があり、工場からの排水は回収され処理された後に付近の川に排出されております。 ヨーロッパではゴム加硫促進剤はLANXESS社とMLPC社が2大メーカーとして有名で、ほとんどこの2社が加硫促進剤をEUのタイヤメーカー、工業用ゴムメーカーに供給しております 。

(構内写真撮影がNGな為、外観写真のみとなります。)

厳しいセキュリティー!

今回は村の中にあるRion de Landes工場へ行って参りました。

工場へ入門する前に入り口の受付けでセキュリティー強化の為、パスポートの提示を求められ、入構する際にはセーフティーガイダンスのビデオを10分間くらい視聴し、その後テストを受けさせられます。点数が悪いと構内に入ることが出来ません。

また、工場内は写真撮影が禁止なので、今回は外観写真のみとなりました。

ガイダンスビデオは英語なので、視聴後に受けるテストに四苦八苦。今回、お客様も無事にテストをパスする事ができたので、いざ構内へ。

まずはオフィス棟で打ち合わせを行い、次に工場の見学へと進みました。

工場内に見学へ行く際は必ず防護服の着用とゴーグル、マスク、手袋、耳栓、頑丈な作業靴の着用が義務付けられております。さすが、ヨーロッパの化学工場だけあって本当に重装備です。まるでサウナスーツを着ているようなもので、夏場であったら、どれほど汗をかくのかと心配になるほどです。

今回訪問したRion de Landes工場は、「グアジニン系促進剤(DPG DOTG)」と「チオウリア系促進剤のDTDM」と「アクリル樹脂系のマスターバッチ」を製造している工場になります。DPG DOTGの製造については、同社は世界の3大メーカーの一つとして数えられております。

ワインで有名なボルドーの街へ!

工場訪問の後は、ボルドーの街へ。

ボルドーは世界的なワインの生産地として有名ですが、その一方であまり知られていないのが世界遺産「月の港」としてのボルドーです。

街を歩くと、いたるところに古典様式の重厚な建築物が立ち並び、17世紀に建てられた建物がほぼ現存しているので、中世ヨーロッパにタイムスリップした感覚になります。

市街地は細い路地が入り組んでいてまるで迷路のような街並みです。

同じような建物が並んでいるので、道に迷いながら、ようやく市街地の目抜き通りに辿り着くことが出来ました。 ボルドーの目抜き通りは約3㎞あり、そこに様々な店舗が並んでおります。なんとこのボルドーにも日本のユニクロの店舗がありました。フランスの中都市にもユニクロが進出している事に感動しました。

ここで2か所ボルドーの有名観光地を訪れました。

ブルス広場

ブルス広場は「水鏡」が有名で、2006年に誕生した反射池は世界一の面積を誇ります。夏場は子供の水遊び場になり、絶好の観光スポットとなります。

当日は天気が悪かった為、水鏡には水たまり程度しか水ははっておらず、インスタ映えする写真は撮る事が出来ませんでした。

しかし、後ろを振り向くと広大な川が広がっており、川面に浮かぶ運搬船をよくみると、エアバス社のA380の片翼を運搬しているのには驚きました。

ここは夜になるとライトアップされ、その夜景が水鏡に反射され、なんともいえない綺麗な景色になるそうです。残念ながら今回は時間の都合上、夜に訪問する事が出来なかったので、次回訪問した際は、かならず夜のブルス広場の夜景を堪能したいと思っております。

サンタンドレ大聖堂

サンタンドレ大聖堂はボルドーの街全体が世界遺産に登録されるよりも早く、巡礼路として世界遺産に登録されています。この大聖堂の最も古い部分は11世紀に遡るほど歴史があり、その後、何度かの増築により今に至っているとの事です。

ちょうどクリスマスの時期であったので、教会の前には大きなクリスマスツリーが飾ってあり、一味違った雰囲気を醸し出していました。

今回の出張では、航空管制官のストライキで、多くの便が欠航になったり、陸路については、フランスの年金制度改革によるストライキの影響で、出張期間中全ての鉄道(TGV、地下鉄、バス等の交通機関)がストップするなど、フランス国内でさまざまなアクシデントが生じておりました。しかし、幸運にもストライキの前日にフランスに入る事が出来た私たちは、行程に大きな影響を受けず現地に到着し、無事工場の監査を終える事ができてホッとしております。

街全体が世界遺産であるフランスのボルドー。

そこから車で一時間くらい所にある、ゴムの促進剤メーカーのMLPC社へ視察検討がございましたら、是非、加藤事務所へご相談下さい。