世界を飛び回ってビジネスを展開する加藤事務所。当然仕事もすれば、各地でのオフも珍しいモノと体験に出会うこと必然。そこで、過去にスタッフが撮りためたオフショットを、シリーズで紹介いたします。新型コロナの感染拡大による渡航制限のストレスを、楽しい写真とコメントで発散してください。
まず、第1弾はドナウ川沿いにあるハンガリーの首都、ブタペスト。
東ヨーロッパでは最も大きい都市で、ヨーロッパのなかでも最も美しい街のひとつとされています。さて、この街を訪れたゴム商社マンはどんなオフを過ごしたのでしょうか。彼の手記とともにご紹介しましょう。
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2019年3月某日
今回の出張はハンガリー。JSRのハンガリー工場に行った。ドイツハンブルグからハンガリーの格安航空でリスト・フェレンツ国際空港へ。時間の都合でこの便しかなかったのだが、ハンガリー語のCAには多少戸惑った。空港につくなり乗り合いバスで2時間。工場は小さな町にあった。乗合バスといっても6人乗りのバンで、これが日本からネットで予約できるから世の中進んだものだ。
帰りは、レンタカーでブタペストへ。台湾人と一緒に帰ってきたが、レンタカーのナビは中国語の表示とアナウンスが搭載されている。ヨーロッパのレンタカーは便利だ。
ブタペストへ戻ったら早速食事。夏虫疑氷ながら、自分は東ヨーロッパではあまりおいしいものに出会った記憶がない。しかし、ブタペストにはおいしいものがたくさんあった。
おなかを満たしたら、ドナウ川岸を散歩。
以前からブタペストはドナウ川沿いの街で、きれいなところだと聞いていた。その美しさは「ドナウの真珠」と呼ばれているそうだ。ブダペストのドナウ河岸とブダ城地区及びアンドラーシ通りは、エリアまるごと世界遺産に登録されていると聞いて驚いた。
どの街も夜景は綺麗なものだが、実際にこの街の夜景を目の前にすると言葉を失う。ドナウ川に映る街を照らす光の美しさは一生忘れることができないだろう。
夜空に浮かぶ「ドナウの真珠」の輝きに目を細めて、おいしい酒に唇を浸す。目の前の空いた席に、妖しい東欧の女スパイの幻覚が見えはじめた。多少の孤独感とそれにあまりある至福感。こんなひと時を独り占めできるのも、ささやかな役得というべきか…。
ブタペストの夜は美しくふけていく。