マーケット加藤’s EYE原材料(ゴム薬品)調達、購買資材

中国製ゴム原材料が供給不足、大幅値上げ

2021年9月後半から、中国のゴム原材料マーケットがどうも大変なことになりつつあります。中国政府の命令で、脱炭素のために、電力消費が大きな工場が強制的に停止命令、90%減産命令がでています。そのため、金属シリコーンの生産が大減産、またゴム薬品(老化防止剤、加硫促進剤、またそれらの原料)の生産が大幅に減り、そのため需給バランスが崩れてきています。金属シリコーンの生産が大減産になると、それを原料にしている、中国製シリコーンゴムの生産が大幅に制限されます。特に金属シリコーンは中国の西側、モンゴルに近い場所で生産されており、それらの省は中央政府から、エネルギー消費効率が悪いと名指しされているので、省政府が躍起になって、電力制限をしています。

そのため、シリコーンゴムの大幅値上げが発表され、また中国のシリコーンゴム工場を持つELKEM社はフォースマジュールを宣言し、販売を停止しました。(BLOOMBERG社10月1日報道記事)。またゴム薬品の10月以降の出荷価格は大幅な値上げ価格修正(何10%の値上げというレベルではなく、50%以上の値上げもあり)が出始めています。

いままで中国では、突如として、大気汚染防止のためとか、国際会議のためとか、政府の強制的な化学工場の生産停止がありました。今回も脱炭素のため、石炭での発電所を止め、そのため電力不足になり、今度は産業、化学工場の強制稼働低下を指示しつあります。来年の冬季オリンピックまで続くかもしれません。双炭政策(カーボンニュートラルに近い)をとり、CO2排出量を減らすため、鉄鋼生産、石炭での発電を減らし始めています。電力不足で、水の供給も不安があります。予定外の停電もあります。

ここにきてゴム原材料のほとんどが値上げになってきています。一時下げっていた原油もまた値上げになりつつあります。ナフサも今日の市況価格で計算すると12月のナフサは¥61000/KLにも近づきます。これでは2020年2月からの国内合成ゴム価格がまた上がります。

価格もそうですが、タイヤ向けのゴム薬品、 日本でのシリコーンゴム、シリコーンオイル、場合によってはフッ素ゴムも入手困難になるかもしれません。心配です。