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~第45回総合紹介講演会を終えて~

第45回総合紹介講演会 概要

  • 主催:一般社団法人日本ゴム協会関東支部
  • 開催テーマ「新しい製品と技術の紹介」
  • 会期:2022年10月17日(月)9:55 ~17:00
  • 会場:大田区産業プラザ(PiO)「小展示ホール」
  • 講演数:11講演
  • 展示会ブース:14小間
  • 来場者:62名
  • Zoom参加者:49名

 第45回総合紹介講演会に、当社は1講演および1小間展示で参加させていただきました。

総合紹介講演会の開催テーマである「新しい製品と技術の紹介」に基づき、参加した各社はそれぞれ、再生材等のサスティナブルな材料、設備の新技術、材料の開発技術などを紹介しておりましたが、その中で当社は、「ゴム用機械のSDGsにつながる取り組み」を着眼点とし、独自の講演と展示を展開いたしました。

講演の内容的にはこの取り組みを3つの視点で整理し、それぞれの技術や工夫を紹介しました。その3つの視点とは、「省エネ」「リユース」「不良率削減」です。

 「省エネ」では、高効率IE4クラスの永久磁石を使用して、省エネ効果を発揮するモーターについて紹介しました。誘導モーターと比べ、高効率モーターはエネルギーロスが少なく、特に低速時に効率の差が大きくなり、省エネ効果につながります。

 「リユース」では、既存機をできるだけ長く使用することを目的とし、長年の使用により摩耗でローターブレードと混合槽のクリアランスが広がり、ローターブレードの先端部分に溶接する超硬材部を再溶接する際には、最も摩耗する部分に適切な超硬材グレードを選定することで、ローターブレードの寿命を延命することができることを紹介しました。また機械本体は更新せず、制御盤のみを交換することで、機械本体の延命措置をする取り組みについても紹介しました。

 「不良率削減」では、フィーダールーダーに掃除機構を付けることで、前ロットの生産で機械内に残ってしまった材料を取り除けるので、残材料が次ロットに混入してしまうのを防ぐことができ、廃棄材料を削減できること、機械とシステムをリンクさせることで生産効率を向上させ、自動監視装置を付けることで異常を早期に発見し、不良品を減らすことを紹介しました。

 展示においては、その講演内容をわかりやすくパネル化して掲出しましたが、ご訪問いただいた方から様々なご質問と感想をいただきました。

 「リユース」で紹介した、ローターブレードの先端超硬材を再溶接する際の超硬材選定について質問を受けましたが、その方からは、「ゴムに特殊金属を混ぜるためにニーダーミキサーで混練りする際、摩耗が激しくローターブレードと混合槽のクリアランスが摩耗により開きやすくなる問題があるが、今まで別の硬材に変更することは考えておらず、参考になった」との感想をいただきました。

 また「不良率削減」で紹介した機械とシステムをリンクさせて生産効率を向上させることについても、質問を受けましたが、その中で「製造現場でベテラン職人の高齢化が目立ち、若手が中々入ってこないことから、その技術継承が上手くいっていない」「職人技術に頼っている部分をできるだけ数値化し、製造ノウハウとして残していきたい」といった現場の切実な現状をお聞きすることができました。そうした現状から「コンピューターでそれらの数値を監視し、制御できるのであれば、技術継承の助けになりそうだ」と積極的な感想もお聞きすることができたのは大きな収穫であったと考えております。 第45回総合紹介講演会を終えて、SDGsへの関心が益々高くなっていることを実感するとともに、当社としてより一層、効率的で現実的な「新しいSDGsへの取り組み」を考え、みなさまへご紹介していく必要性を、強く感じた講演会でした。

<SDGsに関する講演は以下の記事にも掲載されています>

<過去の講演記録は以下の記事に掲載されています>